EYEサポートニュース 2019年6月号 センターからのお知らせ 雨上がりの緑かがやく、さわやかな季節を迎えております。皆様いかがお過ごしでしょうか。 このEYEサポニュースでは、センターのキーワード=図書・情報・相談・訓練・交流、5つの情報を掲載しています。 今回は恒例の「土曜サロン」に加え、「利用者懇談会」「出前センターin修善寺」「フェスタ・シズウエル」と、初夏から夏へのイベント情報が満載です。是非とも皆様の生活にお役立てください。 ■サピエの停止と貸出サービスについて サピエ図書館は利用増加対策とサーバ増強のため、以下の期間、全サービスを停止します。 2019年6月27日(木)から7月4日(木) この停止に伴い、全国の点字図書館等および当センターに於きましても、以下のサービスの提供ができなくなります。 ・サピエ図書館による図書検索の休止 ・サピエ図書館からのダウンロードサービスの休止 ・サピエ図書館システムを活用した他館図書の借受の休止 ・雑誌の貸出の遅れ ※期間中は、皆様に大変ご不便をおかけしますが、事前に多めの貸出申込を受け付けるなど対処したいと思います。また、当センター所蔵の図書貸出はご利用いただけますが、システム停止の影響により、円滑に進まない可能性もありますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。 ■電話相談専用ダイヤルをご利用ください! 当事者相談員による、当事者・家族のための専門ダイヤルです。 見えづらさを抱えて生活する中で、困っている事や不安に思っていることを相談してみませんか?漠然とした思いややりきれない感じ、あるいはこんなときどうすればいいのかなど、どのような内容でもかまいません。ご希望によっては、その後、関係機関などをご紹介します。どうぞ、お気軽にご利用ください。 ●受付時間と曜日: 毎週木曜日の13時30分から16時まで ●専用ダイヤル: 080-1552-0491 ※上記時間外は繋がりませんのでご了承ください。 ※相談時間はお1人1回30分以内でお願いいたします。 ※相談は無料ですが、電話代のご負担をお願いいたします。 ●ご相談いただく場合: 匿名でご相談いただけます。ただし、必要が生じた場合は、住所・氏名・年齢・手帳の有無など個人情報をお尋ねすることがあります。お答えいただける範囲でご協力ください。 ■点字触読ボランティアを募集! 8月17日(土)10時〜14時、フェスタ・シズウエル「1日点字教室」における点字触読ボランティアを募集します。子供達が作り上げる点字の名刺を読んであげたり、点字の仕組みを教えてあげたり、「1日点字教室」のお手伝いをお願いします。 ■1日点字触読スタッフ募集! 触読による点字校正をお願いする1日だけのセンタースタッフの募集です。日ごろから点字触読をしている方、特に早読みが得意な方、ご連絡をお待ちしております。(詳細は電話にて) ■アイサポ防災コラム 〈生き延びなければ、その先はない!〉 〜その13:南海トラフ巨大地震の情報発信は?〜 おととし9月、内閣府の中央防災会議ワーキンググループが、「東海地震は現在の科学では確度の高い予測は出来ない」として、気象庁は予知を前提としてきた東海地震の情報を取りやめ、おととし11月から南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会としての運用が始まりました。そして南海トラフ沿いの異常現象への防災対応検討ワーキンググループは今年1月、ガイドライン案をまとめて国に提言し、国は関係省庁と調整して3月29日に関係都府県に公表しました。 それによりますと、静岡県を含む南海トラフの東側、または西側でマグニチュード8クラスの地震が発生した場合、その南海トラフ沿いの異常現象に備えた防災対応について、南海トラフ巨大地震のおそれが高まったとして出される「臨時情報」に対応するため、自治体と企業向けの対策のガイドラインとしてまとめられています。 マグニチュード8クラスのプレート境界型地震が起き、後発(こうはつ)地震=続けて起きる地震の発生も懸念される場合を「半割れケース」と呼んでいますが、ガイドラインで自治体には、後発地震が起きてからでは津波避難が間に合わない沿岸部などを「事前避難対象地域」に設定して、国の呼び掛けで避難勧告や避難準備情報を出すことを示しました。 親類や知人宅への避難を基本としていますが、それが難しい住民には地元自治体が避難所を確保することや、避難対象地域の学校には臨時休校などの対応を検討してもらうとしています。 また南海トラフ沿いでマグニチュード7クラスの地震が起きたり、ひずみ計で異常が観測されたりした場合も「注意」の対応を促すこととしています。 今後1年かけて各自治体は、住民が事前避難する地域の選定など、地域防災計画の改定を進め、2020年度中の本格運用開始を目指すことになります。そして気象庁は、「南海トラフ地震に関連する情報(臨時)」を「南海トラフ地震臨時情報」に名称変更し、ガイドラインを踏まえて「警戒」や「注意」を付け加えて異常現象の評価結果を発表することを決めました。 しかし警報や注意報が出されても空振りになるケースもあれば、情報がないまま突然巨大地震が発生する恐れもあります。 このため、津波避難施設の整備や建物の耐震化、家具の固定などが重要になります。 (文:静岡県地震防災アドバイザー 郷 隆志) イベント情報 ■利用者懇談会へのお誘い 〜今年の利用者懇談会は沼津市へ伺います〜 普段なかなかお目にかかれない皆様と是非ともお会いして、皆様のお話を伺ったり、最近のセンターのことをお話ししたり、濃密なひとときを過ごしたいと思います。職員一同、多くの皆様のご参加をお待ちしております。 ●日時: 7月21日(日)13時〜16時(受付:12時30分〜) ●会場: プラザ・ヴェルデ 4階 401会議室 (沼津市大手町1-1-4、055-920−4100) ●内容: (1)みんなで自己紹介 13時〜 (2)みんなで作る、みんなのセンター 14時〜 (3)センター丸ごと体験 15時〜16時 ●申込・予約・要望など: (054)253-0228、253-8180 ■出前センターin修善寺 〜あなたの町にセンターがお邪魔します〜 今回センターがお邪魔するのは、由緒ある温泉街・修善寺。今回も、拡大読書器を中心としたミニ機器展、読書や歩行・盲導犬、IT機器などの体験・相談コーナーを設置します。予約もできますので、電話やメールでご遠慮なくお問い合わせください。 メール:info@i-center-shizuoka.jp 電話:054-253−8180 ●日時: 8月9日(金曜日) 10時〜16時15分(受付:9時40分) ●会場: 生きいきプラザ2階、第3・第4会議室 (伊豆市小立野66-1、電話0558-72-9872) ※伊豆箱根鉄道修善寺駅より徒歩10分、またはタクシー3分。 ●協力: 富士ハーネス、(株)システムギアビジョン、コミニショップLet’s ●内容・日程: ※どの時間帯も出入り自由です (1)センター紹介・研修会:10時から12時30分まで(要申込) (2)ミニ機器展、盲導犬・読書相談コーナー:12時30分から (3)歩行と移動の相談会:13時30分・14時45分の2コマ(要予約) (4)IT機器体験会:13時30分と14時45分の2コマ(要予約) ●詳細: ※ご不明な点は、センターまでお問い合せください (1)センター紹介・研修会:午前中に開催する研修会では、事業所関係者を含め、広く多くの方にセンターを紹介し、また、視覚障害についても知っていただける内容を予定しています。(要申込) (3)歩行と移動の相談会:単独歩行やガイド歩行に関する何でも相談(白杖の選び方、ガイドの受け方など)と、白杖の使い方などの体験ができます。(要予約) (4)IT機器体験会:デイジー、パソコン、アイフォーンなど、IT機器を体験したり、操作方法などのサポートを受けられます。(要予約) **土曜日は「3つのサロン」をお楽しみください!** ■第3土曜日は「いーらサロン」 ●6月は「アートバルーン講座」 日時:6月15日(土) 13時15分〜15時30分 会場:5階集会室 申込締切:6月12日(水) 講師:山本睦実氏 持物:作品を持ち帰るための袋 〜細長い風船を捻ったり結んだりして作る「アートバルーン」リターンズです。経験したことある方も、初めての方も、どしどしご参加ください。お子さんも大歓迎!みんな夢中になる、あっという間のアート待夢(タイム)。〜 ●7月は「しぞ〜かでん伝体操」 日時:7月20日(土) 13時15分〜15時30分 会場:5階集会室 申込締切:7月17日(水) 講師・協力:静岡市地域リハビリテーション推進センター職員 持物:飲み物(水分補給) 〜日々の暮らしに欠かせないのが適度な運動。皆さん、体を動かしていますか?今回は手軽にできる体操をご紹介します。無理なく、のんびり、続けられる体操…それが「しぞ〜かでん伝体操」です。高齢の方、特に大歓迎!決して体を傷めない、決して怖いことのない、そんな体操を日常に取り込んで、健康維持/介護予防に役立ててください。〜 ●8月は県民の日イベント「フェスタ・シズウエル」 日時:8月18日(土)10時〜14時 会場:シズウエル全館 〜会館内では、福祉団体による様々なイベントが開催されます。センターは「1日点字教室」で参加します。会館主催のフェスタですので、イベントや物産品など、お祭り気分でお楽しみください。〜 ■第2土曜日は、趣味と実益の「ITサロン」 時間:13時15分〜15時45分 会場:センター内ミーティングスペース 申込締切:3日前(水曜日)、定員4名、ご予約はお早めに。 ●6月8日(土) 「デイジー入門、初めてのプレクストーク」 持ち物:日ごろお使いのプレクストーク機器 〜デイジー図書は聴いているけどあまり使いこなせていないんじゃなかろうか、とお悩みの方、どうぞいらっしゃいませ!再生の基本や便利なジャンプ、スピードの替え方やトーンコントロールなど、ちょっと知ってると、かなり便利になる、そんな操作をご紹介します。〜 ●7月13日(土)「ニュースを読もう!」 持ち物:ノートパソコン 〜ニュースといえば「マイニュース」。しかし驚くなかれ!フリーソフト(無償提供されているアプリ)を使っても様々なニュースを読むことができます。今回はそのようなソフトをご紹介します。もちろんマイニュースも取り上げます。〜 ●8月10日(土)「みんなの便利アプリ自慢」 持ち物:アイフォーンまたはアイパッド 〜視覚障害者のための便利アプリがさまざま開発されています。今回は皆さんが使っている便利アプリを、ほかの参加者に自慢しちゃおうという企画です。もちろんひたすら自慢されっぱなしでもいいんです。アイフォーンの利用価値を広げてみませんか。〜 ■第1土曜日はちょっとマジメなおしゃべり交流 ●第1回目「おしゃべりIサロン」 日時:7月6日(土)13時15分〜15時45分 テーマ:「移動中にドキドキしたことあれこれ!」 会場:2階点訳作業室 〜第1回目のテーマは移動、しかもドキドキした経験を持ち寄りましょう。電車でトイレに行きたくなった、道に迷ってしまった、やたらと親切な人に絡まれた、信号の切変わりがわからない、などなど、困ったこと、怖かったこと、うれしかったこと、そんなあなたのドキドキ体験を教えてください。そして、そんなときどのように切り抜けたのか、どうすればいいのかについて、ワイワイガヤガヤ考えてみましょう。〜 ※サロン終了後、個別相談を受け付けます。16時から(要予約) ※以降の予定:9月7日、11月2日、1月4日、3月7日、いずれも、奇数月・第1土曜日の1315分から15時45分です。 参加者同士の語らい、お互いの交流・情報交換、そして歩行訓練士の視点からのアドバイスなどなど、皆様とともに作り上げていくサロンです。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 ■私の一冊 島田 寛行(静岡市) 『宇宙の誕生と終焉 最新理論で解き明かす!138億年の宇宙の歴史とその未来』  松原隆彦 著 私は、見上げる夜空から、全ての星々を失って、久しくなります。 宇宙に、強く興味を持ち始めるようになったのは、視覚に障害を負ったことで、失ってしまった天の川を、取り戻そうとする欲求からでした。私たちの所属する銀河系(天の川)には、約2000億個の恒星(太陽のように自ら光を発する星)があります。その天の川銀河の端っこにある、太陽系に、地球は一惑星として存在しています。そして、恒星の集合体である銀河は、宇宙全体に、1000億も配置されているのです。こうした広大な宇宙に、奇跡的に登場した人類が抱える永遠のテーマは、「我々はどこから来たのか? 我々は何者か? 我々はどこへ行くのか?」というものでした。 この本は、以下のテーマごとに独立した章立てになっています。 ●宇宙って何なのか?宇宙の不可思議な存在。 ●宇宙の始まりはどうだったのか? ●私たちの住む地球や太陽系、はては宇宙自体はどのような終焉を迎えるのか。 それでは、紙面の都合上、●宇宙の始まりはどうだったのか?という章についてだけを取り上げてみることにします。 宇宙の始まりは、無のゆらぎ(エネルギー揺らぎ)から、微小な特異点が生じたとされています。それが、インフレーションにより急膨張を果たしました。その後、想像を絶するほどの高密度と高温により、ビッグバンと呼ばれた大爆発が起こりました。そのビッグバンにより物質が生成され、膨大な銀河を作り上げ、未だに宇宙は、膨張し続けているのです。宇宙論でいう無とは、何もない状態ではなく、大きなエネルギーを有しているということだそうです。そのエネルギーによる揺らぎの相転移から特異点が生じたとされているのです。 無のエネルギーの揺らぎから特異点が生まれるという事象を、私なりの解釈でもっと身近な現象による関連付けを試みてみます。人の心にも宇宙の謎に匹敵するほどの神秘的な共通点があるのです。無のエネルギーの揺らぎから、ポッと生まれたのが宇宙の特異点。心のエネルギーの揺らぎから、ポッと生まれたのが愛の特異点。双方の特異点はともに、インフレーションを起こし、ビッグバンを生じます。そして宇宙も愛も、膨張・成長し続けていきます。宇宙と人の心という全く別の事象から「宇宙は愛なり」といったメタファー(隠喩)で結んでみました。しかしながら、私の場合、愛の特異点が、一つではなく、心の揺らぎが日常的なので、いくつもの特異点を、発生させている疑いがあります。それでいいのです。宇宙も同じことで、いくつも特異点が発生し、いくつもの宇宙が存在するというマルチバース(多宇宙論)が提唱されているのです。 ただし宇宙も人の心も、いまだ闇に満ち満ちています。宇宙全体の構成は、銀河などの物質が5%、宇宙の謎が解明されつつあるといえども、まだ解明されていない暗黒物質(ダークマター)が23%、暗黒エネルギーが72%を占めています。人の心も、認識・意識領域は5%程度で、あとの95%が宇宙と同じで、闇の領域ではないのかと言われております。だからでしょうか、自分探しの旅を続ける人が多いのです。この心の闇の領域に光を放つ手段が、読書ではないでしょうか。そして、誰もが持っている心の闇に向けて、無碍(妨げ)のない光を送り込んでくれるのが、様々なジャンルの本と考えます。 ジョン・ミルトンの「失楽園」の中にも、次のような示唆がございました。「我が内なる暗黒を照らし 低き心を高く、支えたまえ。」 それでは皆様、これからもご自分のペースで、読書ライフをお楽しみください。 (この図書はデイジー版(6時間21分)で完成しています) ■本の玉手箱 6月になり梅雨入りも間近となりました。今回は雨に関する本をご紹介します。 ●『図解・気象学入門』 古川武彦他著 2011年 講談社(点字・デイジーあり) 気象と天気のしくみを原理から詳しく丁寧に解説した「わかる」入門書。やさしい語り口で気象学用語の多くを網羅。 ●『雨の日のネコはとことん眠い』 加藤由子著 1996年 PHP研究所(点字・デイジーあり) 木に上って降りられなくなったり、獲物を土産に持ち帰ったり、一見意味不明に思えるネコの行動。知っているようで知らないネコの実態を理解し、もっと仲よくなるための一冊。 ●『梅雨将軍信長』 新田次郎著 2010年 新潮社(点字・デイジーあり) 信長は土砂降りの桶狭間を急襲して今川義元を倒し、雨の晴れ間を狙って長篠に武田勝頼を破った。大勝するのはいつも雨の時季。その陰には「気」を見る男がいた。 ●『妖談ひときり傘』 風野真知雄著 2013年 文芸春秋(点字・デイジーあり) 雨の中あでやかな傘の群れが舞うと、死体がひとつ。「ひときり傘」が引き起こす連続殺人事件が江戸の町を震撼させる。 ●『雨恋』 松尾由美著 2005年 新潮社(点字・デイジーあり) ある晩、マンションの居間で彼女は語りだした。「わたしは幽霊です。」自分は自殺したとされているが、本当は何者かに殺されたのだ、と訴える彼女。主人公は事件の真相を探ることにする。 ■新刊点字図書案内 2019年4月から5月までに受入れた当センター所蔵の点字図書を紹介します。当センター製作以外の図書には、内容紹介文の末尾に(委託)(寄贈)などの記載があります。 タイトル。 冊数 著者名。 出版年 出版社 分類番号。 内容紹介。 の順に記します。 ●哲学: 「こうあるべき」をやめなさい。 3巻 和田 秀樹 著。 2018年 大和書房 159。 「これしかない」と決めつけるから、苦しくなる。自分を不幸にする「思考パターン」を断ち切る、新しい9つの考え方。 なるべく働きたくない人のためのお金の話。 3巻 大原 扁理 著。 2018年 百万年書房 159。 「無理に働かなくてもいいんじゃない?」 将来に不安や心配を感じる人へ向けた、もっと楽に生きるための考え方。 ●歴史・地理: 正義の声は消えない。 1巻 ラッセル・フリードマン 著 渋谷 弘子 訳。 2017年 汐文社 234.074。 1942年、ナチスを批判し、ヒトラーを強く非難する「白バラのビラ」が、ドイツのいたるところで郵便受けに投函された(委託)。 藤原氏 権力中枢の一族。 5巻 倉本 一宏 著。 2017年 中央公論社 288.3。 古代国家の成立過程から院政期、そして中世に至る藤原氏千年の動きをたどり、いかにして権力を掴み、後世まで伝えたのかを描く。 ●社会科学: 法むるーむ。 4巻 法むるーむネット 編。 2016年 清水書院 320.4。 日常で体験するかもしれないできごとを取り上げ、それに関する法や法の基礎にある考え方を学べるよう、わかりやすく解説(委託)。 ●自然科学: 私はすでに死んでいる ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳。 6巻 アニル・アナンサスワーミー 著 藤井 留美 訳。 2018年 紀伊國屋書店 493.7。 自分の脳は死んでいると思いこむコタール症候群など、不思議な病の真実と自己意識の謎に神経科学の視点から迫る。 ●日本文学 小説: ざんねんなスパイ。 5巻 一条 次郎 著。 2018年 新潮社 913.6。 市長を暗殺するために街を訪れたエリートスパイ。しかし市長と友達になってしまう。一癖も二癖もある人物が織り成す、ナンセンス小説。 東十条の女。 3巻 小谷野 敦 著。 2018年 幻戯書房 913.6。 図書館員と作家の淡い交流、歴史に埋もれた詩人など、趣向の異なる6つの作品を収めた短編小説集。 塔の魔導師 底辺魔導師から始める資本論。 4巻 瀬戸 夏樹 著。 2018年 TOブックス 913.6。 奴隷出身のリンは魔導師を志して学院に入学するが、容赦ない差別を受ける。お金とコネで成り上がるシンデレラボーイ・ファンタジー。 小説1ミリシーベルト。 5巻 松崎 忠男 著。 2018年 エネルギーフォーラム 913.6。 元文部科学技官が、東日本大震災によって起こった福島第一原子力発電所事故での実体験をベースに、研究者の葛藤を描く。 ●日本文学 歴史・時代小説: 塔頭 大江戸算法純情伝(3)。 3巻 山根 誠司 著。 2018年 双葉社 913.6。 江戸の由緒ある古寺が大規模改修されることになった。普請の目玉は五重塔で、塔の建造案を広く公募するという。 ●日本文学 紀行文: 日本名城紀行(3)。 3巻 井上 ひさし 他著。 2018年 小学館 915.68。 日本名城紀行(4)。 3巻 長部 日出雄 他著。 2018年 小学館 915.68。 文豪たちが個性豊かに描く日本各地の名城紀行。現地を訪れて関係者を取材した様子なども記されている。城マニアにも好評のシリーズ。 ●外国文学: 読まずに死ねない世界の名詩50編。 1巻 小沢 章友 編訳。 2017年 実業之日本社 908.1。 世界的な哲学者、詩人、文学者が遺した50編を、現代人にストレートに届くことばで編訳。知性と感性が刺激される“超訳”詩集(委託)。 最果てのイレーナ。 8巻 マリア・V.スナイダー 著 宮崎 真紀 訳。 2016年 ハーパーコリンズ・ジャパン 933.7。 敵対関係を深める両国の架け橋になるためにひとり奮闘するイレーナだが、願い虚しく、何者かの陰謀により事態は最悪の局面を迎える。 イレーナの帰還。 8巻 マリア・V.スナイダー 著 宮崎 真紀 訳。 2016年 ハーパーコリンズ・ジャパン 933.7。 14年ぶりに故郷に戻ってきたイレーナ。両親は涙ながらに娘を迎えるが、兄や他の者たちは敵対国で育った彼女をあからさまに嫌悪する。 瞳はセンチメンタル。 7巻 キャンディス・キャンプ 著 大野 晶子 訳。 2013年 二見書房 933.7。 ある事情から社交界と距離を置いていた未亡人のダマリスだが、偶然再会したロードン伯爵から舞踏会に招待される。 ●自然科学 児童向: ファーブル先生の昆虫教室。 2巻 奥本 大三郎 文。 2017年 実業之日本社 J486。 やさしい文章で昆虫の本能の「かしこさ」と「おろかさ」を紹介する、抄訳版「ファーブル昆虫記」(委託)。 新刊デイジー図書案内 2019年4月から5月までに受入れた当センター所蔵のデイジー図書を紹介します。当センター製作以外の図書には、内容紹介文の末尾に(委託)(寄贈)などの記載があります。 タイトル。 時間数 著者名。 出版年 出版社 分類番号。 内容紹介。 の順に記します。 ●社会科学: 保育園は誰のもの。 2時間37分 普光院 亜紀 著。 2018年 岩波書店 369.42。 待機児童政策はこれでいいのか。最良の保育とは何か。日本が批准している「子どもの権利条約」に立ち戻り、原点から問い直す。 ●自然科学: ぼくは虫ばかり採っていた。 6時間29分 池田 清彦 著。 2018年 青土社 460.4。 人類の進化と少子化、iPS細胞がもたらす未来、生き返るクマムシ。人気生物学者が、生き物たちとともに歩んできた研究人生を語る。 ●技術: ディーゼル車に未来はあるか。 3時間27分 杉本 裕明 他著。 2016年 岩波書店 537.23。 規制する側・される側の奮闘の歴史を振り返り、排ガスがもたらす健康被害のメカニズムを徹底解説する。 ゼロから分かる!日本茶の楽しみ方。 4時間43分 ブレケル・オスカル 著。 2018年 世界文化社 596.7。 スウェーデン人の日本茶インストラクター・オスカルが、日本茶の基礎知識を分かりやすく伝える。 ●産業: 犬房女子。 6時間57分 藤崎 童士 著。 2018年 大月書店 645.6。 動物管理センターでは犬猫たちの殺処分が行われている。犬猫たちを救おうと奮闘する職員と施設の現実を描いたノンフィクション。 ●芸術: 弟子・藤井聡太の学び方。 6時間21分 杉本 昌隆 著。 2018年 PHP研究所 796.021。 「将棋に関しては、師匠に自由に反論していい。」 中学生でプロ棋士になった藤井聡太を、師はどのように導いたのか?。 ●日本文学 ミステリー・推理小説: ドラゴンスリーパー。 11時間20分 長崎 尚志 著。 2018年 KADOKAWA 913.6。 久井の元上司が殺害された。その手口は13年前の未解決事件と酷似しているという。久井は若手刑事とコンビを組んで捜査を開始する。 ●日本文学 紀行文: 日本名城紀行(1)。 6時間35分 森 敦 他著。 2018年 小学館 915.68。 1970年代に出版された「探訪日本の城」シリーズに掲載されていた紀行文を復刊。9名の文豪たちが日本各地の名城を個性豊かに描く。 ●外国文学: 月の部屋で会いましょう。 11時間3分 レイ・ヴクサヴィッチ 著 岸本 佐知子 他訳。 2017年 東京創元社 933.7。 奇病に引き裂かれる恋人たち、彼女の手編みセーターの中で迷子になる男。とびきり奇妙だけれど優しく切ない、奇想SF短編集。 ■視覚障害者のための音声ライブラリー 第53回 NHK障害福祉賞 入選作品集。 5時間12分 山口 歩 他著。 2018年 NHK厚生文化事業団 369.2。 次男も自閉症だと診断されショックを受けた私。「自閉症を育てるプロになるしかないな」と明るく言った夫と共に育児に奮闘する(委託)。 ●古典講読: “お伽草子”へのいざない。 39時間 徳田 和夫 解説。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.49。 岩波文庫の『御伽草子』をテキストに、朗読・解説を繰り返しながら全文を読み進める(委託)。 ●ラジオ文芸館: 甚三郎始末記。 40分 あさの あつこ 著。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.6。 甚三郎がひそかに想っていた娘は上級武士に嫁いだ。ある下級武士の恋と筋の通し方を描いた物語(委託)。 殿中にて。 40分 村上 元三 著。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.6。 兵庫は政道について批判的な事を口走ってしまった。翌日登城すると自分に向けられる周囲の眼がいつもと違うのに気づく(委託)。 モウレン船。 40分 熊谷 達也 著。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.6。 幼なじみの漁師とケンカ別れして霧の中に舟を漕ぎ出した勘治がふと気がつくと、手こぎ船が一艘追いかけてくる(委託)。 あみだくじ。 40分 村松 具視 著。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.6。 「あみだくじ」を習ったのは、子供のころ、祖母からだった。人生の情景とあみだくじをからめつつ、自我のゆらぎを描く(委託)。 ●新日曜名作座: ふるさと銀河線 軌道春秋。 3時間 高田 郁 原作。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.6。 「みをつくし料理帖」などでおなじみの田郁が初めて現代の家族を描いた短編小説集をオーディオドラマ化(委託)。 ●FMシアター: さくら、ねこ、でんしゃ。 50分 のらいし れんふう 原作。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.6。 それぞれ定年退職を迎えセカンドライフに乗り出した夫婦。娘との諍いをきっかけに、医師の診断を受けることになる(委託)。 冬の曳航。 50分 桑原 亮子 作。 2019年 NHK厚生文化事業団 913.6。 鎌倉時代を舞台に、僧として生きたまま仏となる元武士と若者が、心の師と弟子ともいえる関係になっていくまでの一日のドラマ(委託)。