【アイサポ防災コラム】その82:1月は地震が多い?

1978年 1 月14日昼に伊豆大島近海地震が発生し、賀茂郡河津町などで25人が死亡。
30年前の1995年1月17日明け方に死者6434人を出した阪神・淡路大震災が。
去年 1 月 1 日に発生した能登半島地震は、去年12月末時点で、亡くなった人は災害関連死を含め489人に上る大地震でした。
今月10日に開かれた南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会と地震防災対策強化地域判定会で、「現在のところ南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」と発表されました。
また政府の地震調査委員会は、南海トラフの巨大地震が今後30年以内に発生する確率について、毎年 1 月 1 日時点で計算し直していますが、先日これまでの「70%から80%」を「80%程度」に引き上げました。今月13日に発生した日向灘の地震は影響していないということですが、改めて巨大地震への備えを求めています。
また地震発生の切迫度がSランクの活断層帯は全国で32あり、糸魚川ー静岡構造線断層帯も要注意です。
大地震の備えの第1は命を守る対策です。阪神・淡路大震災で亡くなった人の83.3%は、潰れた木造住宅や家具の下敷きで、古い木造住宅の耐震化と家具の固定が生死を分けました。 
静岡県が展開している木造住宅耐震化プロジェクト「 TOUKAI -ゼロ」は、昭和56年5月以前に建てられた木造住宅を対象に、耐震診断から耐震補強まで一貫した補助制度があるので利用してください。
先日、 NHK の連続テレビ小説「おむすび」の中で、東日本大震災の被災地に入った管理栄養士が、被災地での打合せで被災者への栄養のある食事の提供を訴えましたが、あっさりと却下されたという遣り取りがありました。特に高齢者等の災害関連死を防ぐ意味でも、被災直後から栄養価があり、暖かい食事を大切にすべきです。
避難所で炊き出しを直ぐに始めるのは困難ですし、スーパーやコンビニも被災しており1週間は営業再開は不可能です。
このコラムで何度もお伝えしてきましたが、避難所に行くよりも、住み慣れた自宅での在宅避難を考えてください。その為にも水・食料を1週間分以上備蓄し、使いながら補充する=ローリングストックを普段から実行してください。
(防災アドバイザー 郷隆志)

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