【アイサポ防災コラム】その95:3月は大災害が多い?

2011年3月11日に発生した東日本大震災から15年目です。
去年3月1日のデータによると、大津波などで死者は1万5900人、行方不明者2520人が犠牲になりましたが、今年も3月11日前後に被災地をはじめ、各地で追悼イベントや防災イベントが予定されています。
この日が近づくと、被災直後に入った現地の変わり果てた街や強烈な異臭を思い出します。
私には3月でもう一つ忘れられない大きな災害があります。アナウンサー2年目直前の1972年3月19日〜21日に発生した春一番による暴風・大雨・気温上昇により起きた、富士山大量遭難事故です。
御殿場口・太郎坊付近で発生した大規模雪崩に巻きこまれたり、寒さの為に低体温症になったりで死者18人、行方不明6人が犠牲になりました。
私は21日昼前に、ヘリコプターで上空から取材したのですが、大量の泥混じりの雪崩の上に、何台もの乗用車が折り重なっていて衝撃を受けた事を54年前なのに鮮明に覚えています。
のちに映画にもなった1902年1月に起きた日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊隊員で雪中訓練に参加した210人のうち199人が死亡した「八甲田雪中行軍遭難事件」を除くと、富士山大量遭難事故は、日本の登山史上でも最大級の遭難になりました。
当日富士山には55人が入山しており、31人は無事下山しています。
大量遭難の原因は、天候悪化の判断ミスと撤退する判断の遅れや欠如だと言われています。
その時代の登山者は、日頃から天気図を見て気象状況を判断することを学んでいましたが、今の様に雨雲予想など詳細な情報は出されていませんでしたし、インターネットも普及していませんでした。もちろんスマートホンは普及していませんでしたから、入山中の気象情報の収集は、新聞に掲載された天気図とラジオのみでした。
今は、気象衛星や各地のレーダーなど気象観測網の整備や予測精度が向上しており、急速に発達した低気圧に伴う大雨や突風・強風が予想されると、それらの警報はリアルタイムで気象庁のホームページをはじめ、放送やエリアメールで速報されます。
さらに5月末に気象警報がより分かり易くなります。
この季節、東日本の太平洋側では、南岸低気圧の発生に伴って突風や大雨、大雪が発生し易くなり、暫くは注意が必要です。
(防災アドバイザー 郷隆志)

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