【アイサポ防災コラム】その14:6月は土砂災害防止月間です
静岡県も間もなく梅雨に入ります。今年はどんな梅雨になるのでしょうか?私にとって雨の日の外出は、右手に白杖、左手に傘と両手がふさがってしまうばかりか、水溜まりにはまってしまうなどいやな季節です。
雨が少ないと生活用水や農業に大きな影響がでますが、豪雨になると生命財産に関わります。これからの季節は、発達した積乱雲(入道雲)が急な大雨、激しい雷、ひょう、竜巻などを起こしやすくなります。ラジオ、テレビのニュースや気象情報、防災情報に注意が必要です。
近年、全国各地でゲリラ豪雨などと呼ばれる局地的な豪雨に伴う土砂災害が多発しています。
気象庁は、雨の強さを「やや強い雨」「強い雨」「激しい雨」「非常に激しい雨」「猛烈な雨」の5段階に分類しています。
10mm~20mm未満の降雨を「やや強い雨」として、ザーザーと降り、地面からの跳ね返りで足元がぬれ、雨の音で話し声が良く聞き取れないとしています。
30mm~50mm未満を「激しい雨」として、バケツをひっくり返したように降り、傘をさしていてもぬれ、寝ている人の半数くらいが雨に気づき、道路が川のようになるとしています。
50mm~80mm未満は「非常に激しい雨」とし、滝のようにゴーゴーと音をたてて降り続き、傘は全く役に立たなくなるとしています。
80mm以上は「猛烈な雨」に分類し、息苦しくなって圧迫感があり恐怖を感ずる雨としています。
特に梅雨時の急傾斜地は多くの水を含んで地盤が悪くなっており、少しの雨でも地面の中の保水力が限界を超えて一気に土砂崩壊に繋がる恐れがあります。
各自治体は土砂災害危険地域を公表していますが、大雨が予想され、緊急な対応が必要になった場合に、防災無線や携帯電話のエリアメールで「避難準備・高齢者等避難開始」や「避難勧告」「避難指示」が出されます。該当する地域に住む人は、速やかに避難開始や安全行動をしてください。万が一、避難のタイミングが遅れてしまった場合は、無理に避難せずに2階の、崖や急斜面から遠い部屋に避難してください。仮に空振りに終わったとしても、「良い訓練になった」と考えてください。必ずXデーで役にたつ筈です。
視覚障害者にとっては災害が発生すると周りがどうなっているのか分かりませんので、正しい情報を得て、早めの安全対応が重要です。そして自分は大丈夫だと過信しないことです。
(文:防災アドバイザー 郷 隆志)