【アイサポ防災コラム】その25:正常性バイアスに陥るな!

世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染対策で、静岡県にも非常事態宣言が出されて半月余りが経ちましたが、外出自粛や在宅勤務の実施などで、商店街の人通りは少なくなっているものの、一向に終息の兆しは見えません。
視覚障害者にとっては、密集、密着、密閉の三密を全て実行することは困難です。視覚障害者はガイドヘルパーさんの肩や肘を借りることが多いわけで、当然密着してしまいます。
国立感染症研究所の積極的疫学調査実施要領が20日に変更されたことを受けて、静岡県は新型コロナウイルス感染症患者に対する濃厚接触者の定義について、感染予防のマスクなしでは1メートル以内の距離で15分以上接触した人とすると、一部を変更すると発表しました。
私の知人はガイドヘルパーさんに少しでも不安を与えないように当然マスクを着けていますが、綿の手袋を使っています。手袋は夏場にも汗ばんだ手で肩に触れるのは失礼だと、常に使っています。
私は外出を控えていますが、やむを得ず外出する時は、マスクの予備と除菌タイプのウエットティシュを持ち歩いています。帰宅したときは、白杖のグリップ部分を中心にアルコールを吹き付けてから、念入りに手洗いをしています。
ところで、いま大地震発生や巨大台風接近で避難情報が出されたらどうするか、この機会にイメージトレーニングしてみませんか。
危険な場所ではない所や、マンションなど頑丈な建物で高い階に住んでいる人は、自宅で避難生活する在宅避難が一番です。自宅から避難した方が良いと思ったら、近くの親戚や知人宅に避難してください。最後に考えるのが学校の体育館や公民館などに設置される公共避難所で、ためらわず速やかに避難所に移動してください。
避難所に入る場合には、新型コロナウイルス感染の疑いが無いか自分の体調や体温を確認し、不安がある場合は避難所の運営者に申し出てください。
新型コロナウイルス感染者増加の一因に保菌者の移動があります。静岡県内の感染者の多くは、感染したという自覚症状がない県外から移動してきた人や県外から戻ってきた人が感染を拡大させています。不要不急の外出を避けてください。
新型コロナウイルス対策も防災対策も、自分は大丈夫だと思わないこと。正常性バイアスに陥らないことです。
(文:防災アドバイザー 郷 隆志)

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