【アイサポ防災コラム】その36:東北の2度の地震や和歌山県の5弱の地震は南海トラフ巨大地震の前兆か?

2月13日夜、福島県沖を震源とするマグニチュード7.3。福島県と宮城県で最大震度6強の地震があったばかりなのに、3月20日午後6時9分に宮城県沖を震源とするマグニチュード6.9、最大震度5強の地震が発生し、静岡県内の各地でも振幅の大きい揺れを観測しました。
これより前、3月15日午前0時25分に和歌山県北部でマグニチュード4.6の地震があり、和歌山県湯浅町で震度5弱、和歌山県の広川町と有田川町で震度4を。震度3から1の揺れを近畿、東海、四国と中国地方の一部で観測しましたが、私は一瞬、南海トラフ巨大地震の前兆かと緊張しました。
この地震について、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、地震防災対策強化地域判定会の平田会長は、「この地震は陸の岩盤の内部の比較的浅いところで起きた。震源地付近は普段から地震活動が活発な地域で、南海トラフ巨大地震とは、深さやメカニズムも違う」と解説されて、ホッとしました。
ところで災害時に自治体が発表する「避難勧告」と「避難指示」について、このほど閣議決定された災害対策基本法の改正案で、5段階の大雨警戒レベルについて、レベル4の「避難勧告」と「避難指示」は違いが分かりにくいとして、2つの情報を「避難指示」に一本化するとしました。
またレベル5の「災害発生情報」も、取るべき行動がわかりにくいなどとして、名称を「緊急安全確保」に改め、災害が発生したり切迫したりしている時に、少しでも安全を確保する行動を求めます。
そして避難に時間がかかる障害者や高齢者などに避難を呼びかけるレベル3の「避難準備の情報」は、対象を明確にするとして「高齢者等避難」に改めます。政府は、いずれも今年の梅雨の時期までには導入したい考えです。
相変わらす新型コロナウイルスの感染は収束が見えません。
新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける人が増え、免疫が出来て一日も早い収束を願うばかりですが、まだ当分、三密回避の厳守、手指の消毒とマスク着用は続けなければなりません。
これまでの繰り返しですが、大地震や豪雨などの自然災害が起きると、避難所は計画通りの人数を収容出来なくなります。災害が起きても避難しなくて済むように、居住環境や食料などの備蓄を確認して下さい。
(防災アドバイザー 郷隆志 )

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