【アイサポ防災コラム】その39:線状降水帯って何?

漫画「ちびまる子ちゃん」の中で、「まるちゃんの町は大洪水の巻」があります。
清水区出身の故さくらももこさんが自ら体験した、今から47年前の1974年7月7日、静岡市と旧清水市を襲った七夕豪雨のことが描かれています。
当日は静岡県知事選挙と参議院議員選挙のダブル選挙で、アナウンサーだった私は参議院議員候補者の選挙事務所からの中継を担当しましたが、当選確実のテレビ中継後は豪雨取材とテレビ・ラジオの全国中継などで丸2日忙殺されました。
静岡市の駿府城公園のお堀の水が溢れて道路との区別がつきませんでした。また静岡市の安倍川流域と、静岡市から旧清水市の巴川流域の各所で決壊や氾濫が発生。崖崩れや土砂崩れが各地で多発し、鉄道や高速道路などのアンダーパスはどこも浸水して通れませんでした。
死者27人、全壊と流出家屋32戸、浸水家屋は2万6千戸余りの大災害となりました。
この七夕豪雨は、東シナ海を北上してきた台風8号が対馬海峡に進み、その東側から九州の南海上に伸びる帯状の雲ができ、この帯状の雲が静岡市と旧清水市で長時間居座ったのです。
静岡地方気象台では、7日午前9時からの24時間の雨量が歴代1位の508ミリを観測しました。当時はアメダスや気象衛星「ひまわり」は登場しておらず、近年よく聞く「線状降水帯」が出来ていたものと思われます。
「線状降水帯」とは、次々と発生する発達した積乱雲が列になった雨雲の塊によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過、または停滞することで作り出され、線状に長さ50km~300km、幅20km~50kmの強い雨を伴うエリアのことを言います。
「線状降水帯」は、去年の7月豪雨や平成30年の西日本豪雨など、これまでの豪雨災害で繰り返し確認されています。
気象庁は、この6月17日から「線状降水帯」による大雨が確認された場合、土砂災害や洪水の危険性が急激に高まったことを知らせる「顕著な大雨に関する情報」の運用を始めました。
例年7月上旬と梅雨末期に大雨が多くなります。
命を守る為には行政からの防災情報やテレビ・ラジオからの気象情報を正しく把握し、災害の恐れがある場合は、速やかに安全な所に避難が重要です。
天気予報などで「線状降水帯」と言う言葉を聞いたら、大雨の恐れがあると思ってください。
(防災アドバイザー 郷 隆志)

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