【アイサポ防災コラム】その42:東京パラでの明暗

2020パラリンピック東京大会で、競泳男子100メートルバタフライ視覚障害のクラスで木村敬一選手が金メダル、富田宇宙選手が銀メダル。陸上女子マラソンの視覚障害のクラスで金メダルを取った道下美里選手がゴール後に「みんなで貰った金メダル」とのコメントと笑顔が素敵でした。
静岡県勢は11競技に15人が出場し、陸上、競泳、自転車、ボッチャ、車いすラグビー、男子車いすバスケットボールで、金メダル6個を含む計13個のメダルの快挙でした。
掛川西高校出身で初出場した女子個人ロード種目運動機能障害の杉浦佳子選手がタイムトライアルとロードで2つの金を獲得し50歳の最年長記録を更新。陸上男子車いすで静清工業高校出身の佐藤友祈(ともき)選手は400メートルと1500メートルで大会新をマークし2冠を達成。競泳男子で聖隷クリストファー高校出身、5大会連続出場の鈴木孝幸選手は100メートル自由形の運動機能障害で金メダル。伊豆介護センターのボッチャに出場した杉村英孝選手は、個人戦脳性まひで日本ボッチャ界初の金メダル。チーム戦でも銅メダルに輝きました。
また島田工高校出身で車いすバスケットボールに出場した藤本怜央(れお)選手は5度目の出場で、初の銀メダルを獲得。車いすラグビーの沼津市立高校出身の若山英史(ひでふみ)選手は、2大会連続銅メダルを獲得。日本が初出場した5人制サッカーで静岡東高出身の田中章仁選手は5位決定戦でスペイン撃破に貢献しました。
残念なニュースもありました。選手村の交差点で自動運転中の電気自動車が柔道日本代表の北薗新光(あらみつ)選手に接触する事故があり、体調不良で欠場しました。最近は走行音の静かな車が増えており、この事故をきっかけに事故防止対策を願うばかりです。
ところで浜松市と静岡市の視覚障害の男性は、それぞれ普段から外出時に交通事故防止にと、私が考案した世界共通の視覚障害者シンボルマークの入った鮮やかな黄色の防災ベストを着用してくれています。
おしまいに2つの金メダルを取った杉浦佳子選手が「最年少記録は作れないけど、最年長記録はまだ作れますよね」と笑いながら答えた姿に感動したのをはじめ、どのアスリートからも年齢や障害を感じさせない姿に勇気と感動を貰った東京パラリンピックでした。
(防災アドバイザー 郷隆志)

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