【アイサポ防災コラム】その76:日本の夏・緊張の夏!

気象庁は7月18日に静岡県を含む東海地方が、梅雨が明けたとみられると発表しました。平年より1日早く、去年より2日遅い梅雨明けで、梅雨入りが遅かったので短い梅雨でしたが、梅雨明けと同時に、10年に1度とも言われる猛暑が続いています。
その暑さの理由の一つがエルニーニョ現象の終息とみられるということです。エルニーニョ現象は、南米ペルー沖の太平洋の赤道付近で、海面水温が平年より高くなると、日本を含む世界の天候に影響を及ぼすと考えられています。
気象庁によりますと、2023年の春からエルニーニョ現象が続いていましたが、最新の観測結果では海面水温が下がっているということで、終息したとみられると発表しました。
日本付近では太平洋高気圧の張り出しが強まり、暖かく湿った空気が流れ込みやすくなる見込みで、この夏の平均気温は平年より高くなると予想されています。
2つ目の理由は、今年は台風の発生数が少ないことです。台風が海面近くの暖かい海水をかき混ぜてくれることで、深いところの冷たい海水が上昇して空気が冷やされますが、今年はまだ海水温は高いままです。被害は嫌ですが、台風接近で気温を下げてくれるメリットもあります。
気象用語では、気温が25度を超えると夏日、30度を超えると真夏日、35度を超えると猛暑日と言います。また最低気温が25度を下回らない熱帯夜も当分続きそうで、熱中症が心配です。
熱中症に詳しい医師は、水分と塩分の補給は絶対に必要で、夜寝るときもエアコンを使うように呼びかけています。エアコン本体の温度設定ではなく、室温が25度になるように低く設定し、体が冷えすぎないように冬用の布団を被って寝るのが良いと言っています。
ところで厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染者が急増していると発表しました。
感染力の強いとされる変異株「KP・3」が主流で、第11波に入っているようです。
静岡県は、約4か月ぶりに「感染拡大注意報」を発表しました。
人混みや電車・バスに乗るときはマスクを着けて自己防衛しましょう。
この先3か月予報では、平均気温は全国的に平年より高く、10月まで暑さは続くと予想されています。
熱中症などの暑さ対策に加えてコロナ対策も必要で、緊張感を持ち、健康的な生活をして猛暑を乗り切って下さい。
(防災アドバイザー 郷隆志)

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