【アイサポ防災コラム】その76増刊:南海トラフ地震臨時情報で何をすれば良いの?

8月8日夕方、宮崎県で震度6弱の揺れを観測するマグニチュード7.1の大きな地震があり、九州で最大で50㎝の津波を観測しました。
この地震を受けて、気象庁が南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しましたが、直ぐに南海トラフ巨大地震が発生するということではなく、発生確率が高くなったということで、大地震に備えて命を守る為の安全確認をしなさいという情報と捉えて下さい。
家具の固定や転倒防止は大丈夫ですか?
水や食料は、日常の食材を含めて2週間分以上を、食べたら補充する=ローリングストックをして下さい。食べることは我慢できても、排泄を我慢するのは危険です。大地震で液状が起きると、都市部の下水等は長期間使用できなくなり、トイレを含めて排水できません。その為には簡易トイレや便座に被せて使えるような大型のレジ袋・ごみ袋を便袋として使えるように準備しましょう。
東海地震対策当時は、地震発生が予知された時に大規模地震対策特別措置法に基づく警戒宣言が出され、公共交通機関は全面ストップし、学校は休校になる等、法律で細かく決められていました。しかし2011年3月11日の東日本大震災を検証した結果、2017年9月26日に国の中央防災会議検討委員会ワーキンググループは、東海地震の確度の高い予測は出来ないと発表し、東海地方から四国、九州に至る超広域を震源域とする南海トラフ巨大地震対策に移行しています。そして地震発生の兆候が出た場合でも警戒宣言は出されず、南海トラフ地震警戒情報が発表されますが、強制力はありません。
想定される南海トラフの巨大地震で大きな揺れや高い津波が想定される地域は、関東から沖縄にかけての広い範囲に及びます。
既にJR東海は今後1週間程度、新幹線を三島から三河安城の間で徐行運転するほか、在来線特急も運休する列車が発表されています。
国や各自治体、マスコミから発表される情報を冷静に受け取り、各自の条件にあった防災行動をとる事が必要で、特に沿岸部では地震が起きたときにスムーズに避難できるよう避難場所などを確認しておく必要があります。
ところで非常持ち出し袋の中身を最近チェックしていますか?
冬の衣類のままでは有りませんか?この際、熱中症対策として塩飴も加えて下さい。
(防災アドバイザー 郷隆志)

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