【アイサポ防災コラム】その87:梅雨時の防災
天気予報で良く聞く梅雨前線について考えます。
気象庁のホームページによると、気象用語の梅雨前線とは「春から盛夏への季節の移行期に、日本から中国大陸付近に出現する停滞前線で、一般的には、南北振動を繰り返しながら沖縄地方から東北地方へゆっくり北上する」と説明されています。
さらに「停滞前線」を長い期間で見て動きがゆっくりした前線といった意味で用いており、「日々の地上天気図においては、梅雨前線は停滞前線だけでなく、温暖前線、寒冷前線でも解析される」とありますが、簡単に言うと雨雲が広い範囲に長期間かかっている状態です。
梅雨の期間は、平年では5月上旬の沖縄から梅雨入りして、7月下旬の東北北部で梅雨明けとなりますが、今年は九州南部が最初に梅雨入りしてから沖縄・奄美地方が梅雨入りしました。
静岡県を含む東海地方は6月9日頃で、平年より3日遅く、去年より12日早い梅雨入りでした。関東甲信地方の梅雨入りは6月10日頃で、平年より3日遅く、去年より11日早い梅雨入りでした。
梅雨入り日を「頃」としているのは、梅雨が明けて気象データを見直して決定するまでは「頃」と表現しています。
この期間、梅雨前線が消えたり不明瞭になったりすることもあり、3か月近く続く長い気象現象です。
以前は、梅雨末期は集中豪雨などの災害が起きやすいと言われていましたが、近年は地球温暖化の影響で、梅雨の期間に関係なく大雨が発生していて、毎年の様に、どこかで水害が発生しています。
洪水は大きな川の堤防が決壊して浸水する場合だけではなく、堤防が決壊しなくても堤防を越えて浸水する場合もあります。また1時間に40㎜から50㎜を超える激しい雨が降ると、大きな川に流れ込む支流の水が本流に流れずに内側に溢れたり、側溝や下水道が許容量を超えてしまったりした場合に起きる内水氾濫も増えています。
各自治体が公表しているハザードマップや防災アプリを確認してください。
気象庁が大雨特別警報や線状降水帯発生情報などの気象情報を発表し、各自治体が5段階の避難情報を発表します。
水害から命を守る為には、浸水危険地域や土砂災害危険地域に住む高齢者や視覚障害者は、異常気象時に出される避難情報レベル3の「避難準備・高齢者等避難開始」が出たら速やかに避難してください。
(防災アドバイザー 郷隆志)