【アイサポ防災コラム】その58:無難な一年を!
今年も自然災害から命を守る為の最新情報をお伝えしたいと思っています。
1月14日は、県内で25人が亡くなったマグニチュード7.0の伊豆大島近海地震から45年でした。そして28年前の1月17日は、6434人が犠牲になった阪神淡路大震災が起きた日でした。
いま南海トラフ地震の発生が心配されていますが、政府の地震調査委員会は1月13日に、1月1日現在の大地震が今後起きる確率を予測する長期評価の最新版を公表しました。それによるとマグニチュード8~9クラスの南海トラフの地震と、マグニチュード7.4前後の宮城県沖の陸寄りの地震は70~80%でした。
阪神淡路大震災の直前の発生確率は0.02%~8%でしたから、今回発表された数字がいかに深刻であるかが分かります。
南海トラフ沿いで起きた大地震を見ますと、1854年の安政(あんせい)の東海地震の32時間後に安政の南海地震が発生し、1944年に発生した昭和の東南海地震の2年後に昭和の南海地震が起きています。
東北大学などの研究によりますと、マグニチュード8以上の地震が発生した場合、続いて起こる「後発地震」が、1週間以内に起こる確率は最大で77%で、平常時と比べると発生確率が99倍~3600倍高まることになるということです。
ところで新型コロナウイルスの新規感染者数は、全国では前の週と比べて減少傾向にありますが、新型コロナの感染症法上の位置づけについて、感染症法で「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」へ、ことし春にも移行される見通しです。「5類」になると一般の医療機関でも患者の受け入れが可能になり、感染者や濃厚接触者の待機など行動制限もなくなることから、医療提供体制や感染対策の在り方について、さらに議論が行われます。
そして、現在は公費で負担している検査や入院などの医療費に自己負担が生じることになりますが、当面、公費での負担は継続される見通しです。
間もなくスギ花粉の飛散が始まりますが、今年のスギ花粉の飛散量は過去10年で最も多く、去年の2倍と予測されています。
新型コロナウイルスにインフルエンザとスギ花粉対策でマスクは当分必要になります。
今年は新型コロナウイルス感染者再拡大や大地震、台風、豪雨など、自然災害の無い事を願うばかりです。
(防災アドバイザー 郷隆志)