【アイサポ防災コラム】その38:うっとうしい梅雨でもコロナ禍でも明るく過ごそう
気象庁は5月16日、静岡県を含む東海地方が梅雨入りしたとみられると発表しました。平年より21日も早い梅雨入りで、梅雨明けは、去年は平年より11日遅く、8月に入ってからでしたが、今年も長い梅雨になるのでしょうか。6月は土砂災害防止月間ですが、5月後半の雨は梅雨末期の大雨のようで、今シーズン豪雨災害が起きないか心配です。
大雨などの災害時に自治体が発表する避難の情報が5月20日から大幅に変わりました。
レベル3の「避難準備・高齢者等避難開始」が「高齢者等避難」に名称が変わりました。高齢者や視覚障害者など体の不自由な人は避難を始めてください。
危険度が高いレベル4は、これまで「避難勧告」と「避難指示」がありましたが、「避難指示」に一本化され、危険な場所にいる人は全員避難が必要です。
建物が頑丈で安全な所にある場合は避難場所へ行く必要はなく、在宅避難をしてください。
ところで新型コロナウイルス感染拡大も災害と言っても良いでしょう。静岡県内は英国型に加えインド型も急拡大し、国の指標ではステージ3、静岡県の警戒レベルは5のままで収束の兆しは見えません。1日も早くワクチン接種の効果が出ることを願うばかりです。
福島県で、60代後半で一人暮らしの全盲の方に点字表記の無い接種券の通知が届いていましたが、約2週間後、中身を確認してくれたヘルパーさんの指摘で接種券が入っていたことが分かりました。さらに電話予約の時に告げる十桁の番号を把握できず、自力では申し込むことができませんでした。送られてきた封筒には自治体名などを示す点字表記はありましたが、接種券が入っていることを伝える点字は記されておらず、接種券にも点字表記はなく、ヘルパーさんに指摘してもらえなければ、予約が始まっても気付けなかった可能性があると指摘しています。申込も煩雑な為、自分自身での申し込みを断念し、ヘルパーさんの支援を受けて期間内に予約を完了させたということです。自治体の担当部署に細やかな配慮をお願いするとともに、特に一人暮らしの場合はヘルパーさんや隣近所の方の支援を遠慮無く求めて下さい。
コロナ禍とうっとうしい梅雨ですが、好きな音楽を聴いたり落語で笑ったりして、晴れやかな気持ちで過ごしたいものです。
(防災アドバイザー 郷隆志 )