【アイサポ防災コラム】その47:春の雪に注意

新型コロナウイルスの感染拡大は少しずつ減少してはいますが、高齢者で基礎疾患のある方の感染と亡くなる方が急増しており、静岡県もまん延防止等重点措置が3月6日まで延長されました。引き続き感染防止対策をしましょう。
ところでこの冬は、静岡県東部や伊豆、中部の山沿いで雪の影響がありました。
雪で思い出すのは、昭和47年3月20日に御殿場市の太郎坊で大規模な雪崩が発生し、当時あったスキー場を襲って24人が犠牲になりました。私は発生翌日にヘリで上空から取材しましたが、駐車場に停めてあった多くの車がスクラップ工場に無造作に積み上げられたようで、カブト虫と言われた車が無傷で一番上に載っていたのを覚えています。
静岡市内では3月に、10年に一度くらい積雪を観測していますが、私が朝のラジオ番組を担当していた昭和40年代後半に、明け方は小雨だったのに通勤時間帯に雪に変わり、積もった雪でスリップ事故が多発。市内を走る路線バスにはタイヤチェーンの用意が無かったようで、午前中ほぼ全ての路線が運休していました。また写真を撮ろうとフィルムを買いに写真屋さんをたたき起こしたり、雪だるまを作ったりして子供を喜ばせようした親たちが、敷地境界付近に積もった雪を奪い合う光景には笑ってしまいました。また昭和50年代後半に雪が積もった時には、小学1年の息子が下校途中に集めた雪をポリ袋に入れて私に見せようと持ち帰ったものの、帰宅時には解けてしまってベソをかいていました。
東京出身の私には雪は珍しくないのですが、静岡市では幼稚園で雪見遠足があるのに驚いたことを思い出します。
視覚障害者は雨や雪は普段以上に注意しているとは思いますが、雪の場合は外出しないことが一番です。通院などで仕方なく外出する時には、底に溝のある滑りにくい靴を履くことが必要です。私はスノートレッキングシューズを用意しています。ネット通販のカタログを見ると4千円前後から4万円位でかなりの種類が売られています。歩く時は靴底をぴったり地面つけ、ペンギンのように歩幅を小さくして歩きます。転びそうになった時に備えてリュックなどで両手をあけ手袋をして下さい。滑った時は尻餅をついて頭を守って下さい。
春先の太平洋側は寒暖の差があり、雪が降ることもあり天候異変に要注意です。
(防災アドバイザー 郷隆志)

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