【アイサポ防災コラム】その69:非常時の情報収集は?~
12月3日の地域防災の日の訓練に参加した方も多いと思います。
前日の2日午後11時37分にフィリピン付近で発生したマグニチュード7.7の地震により、気象庁は午後11時56分に静岡県など太平洋沿岸に津波注意報を発表しました。
その直後に私が枕元に置いていたスマホのエリアメールが鳴り、同時に緊急警報ラジオや静岡市の防災ラジオなど5台の防災情報受信器が一斉に津波注意報を伝えました。
幸い若干の海面が高くなった程度で被害も無く、3日午前9時に注意報は解除されました。
津波注意報の発表で静岡市南部の沿岸部の一部地区では、地域防災訓練を中止したところがありました。
掛川市の視覚障害の男性は、この地域防災訓練に参加する予定で待機していましたが、訓練中止の連絡が無かったので市役所に問い合わせたあと、私の所にも相談がありました。
実際に被害が想定される時には、防災無線やエリアメールで広報されるほか、地域の防災役員や民生委員さんがサポートしてくれると思いますが、今回のような訓練中止の連絡が届かなかったということは、連絡方法など今後の課題となりました。
私の住んでいる地区は、海岸から離れていて影響はありませんでしたが、静岡市の防災無線を聞いていたところ、沿岸部の訓練中止の放送が流れていました。
掛川市の男性に、災害時要援護者登録をすること。隣近所と普段から仲良くしてもらい、いざというときに声を掛けて貰える関係を作って欲しいとアドバイスしました。
静岡県内でコミュニティーFMがある自治体では、市民防災ラジオを配付したり販売したりしています。台風や豪雨の時は防災無線が聞こえない恐れがありますが、市民防災ラジオや戸別受信器はそれらをカバーしてくれます。
NHKやSBS、K-MIXは県域放送ですので住んでいる地域への細かな防災情報は、自治体が携帯電話に発信するエリアメールや市民防災ラジオが有効です。
今年も残すところ1週間となりました。大きな自然災害はありませんでしたが、いつ大地震や富士山噴火、集中豪雨などがあっても、命を守る為の行動を今一度確認してください。
静岡県は11月末からインフルエンザ警報レベルとなっており、コロナ感染者も増えています。
マスク着用など感染防止対策をとって、明るい新年をお迎えください。
(防災アドバイザー 郷隆志)