【アイサポ防災コラム】その17:非常持ち出し袋の中身は大丈夫?

先日の台風10号は、静岡県内の山間部を中心に大雨となり、一部の地域に警戒レベル3の「避難準備・高齢者等避難開始」という情報が出されました。視覚障害者を含めて避難に時間が掛かる人は、すぐに避難を始めなさいという警戒情報です。避難した皆さんは、どんな物を持って避難したでしょうか?
今年もまだ台風シーズンは続きますので、今回は非常持ち出し袋に入れたい物についてまとめました。避難する家族構成によって持ち物を変えなければなりません。
視覚障害者に白杖は絶対に必要ですが、出来ればコンパクトな予備の白杖があると安心です。日頃は盲導犬のお世話になっていても、非常時にいつものように動いてくれるとは限りませんので、やはり白杖の予備はあったほうが良いでしょう。
着替えやタオルは防寒や濡れた体を拭くのに必要ですので多めに、そして季節毎に入れ替えてください。
現金は出来れば高額紙幣よりも自動販売機で使える千円札や小銭が重宝します。
通帳と印鑑も必要ですが盗難や紛失に備えて別々に保管してください。身体障害者手帳、健康保険証やお薬手帳も必要ですが、コピーをビニール袋等に入れて、普段から非常持ち出し袋に入れておくと安心です。
普段服用している薬は、主治医に相談して2週間分程度多めに処方してもらうと良いでしょう。
非常食は3日分程度のカンパンなどそのまま食べられるものを用意しましょう。私はかさばらないカロリーメイトなどを用意しています。飲料水も必要です。
乳幼児のいる家庭では粉ミルクや紙おむつ、お尻拭きも必要となります。
携帯電話やスマホと充電器も忘れずに。ラジオはFM、出来ればワイドFMが聞けるものが理想です。また一部の自治体では、防災無線が作動するとラジオのスイッチがオフの時でもコミュニティーFMを通して自動的にスイッチが入って、その防災無線の内容を聞くことが出来る防災ラジオを販売しています。多くの自治体では防災無線の内容をホームページで公開しています。さらにスマホ等に自治体からの防災メール配信に登録しておくと安心です。
非常持ち出し袋は男性で15㎏以下、女性で10㎏以下を目安にしてください。持ち過ぎは避難行動にマイナスになります。家族構成を考えて最小限度のものを用意しましょう。
(文:防災アドバイザー 郷 隆志)

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