【アイサポ防災コラム】その2:南海トラフ巨大地震が起きるのはなぜ?
大地震は主に、プレート境界型地震(海溝型地震)と活断層地震(内陸型地震)に分けられます。
ではなぜプレート境界型地震が起きるのか?
地球の中心は内殻〈ナイカク〉、その外側を外殻〈ガイカク〉、さらにその外側がマントルに覆われています。そのマントルからマグマが地表に向かってドンドン上がってきますが、地表近くで冷えて固まります。それは板状で岩盤「プレート」と呼ばれていますが、停まることなく大きくなっています。ほぼ球形をした地球の表面は、サッカーボールやバレーボールのように十数枚のプレートに覆われているのです。
しかし地球の表面積は殆ど変わっていません。なぜか?
それは、大きくなった海のプレートが陸のプレートの下に潜りこんでしまうからです。海のプレートが陸のプレートの下に潜り込むときに、陸のプレートを引きずり込みますが、限界を超えたときに陸のプレートが元に戻ろうとして跳ね上がり、大地震や大津波を起こしてしまいます。
太平洋プレートの上にあるハワイ島の火山群の一つ、キラウエア山の噴火活動が活発になっていますが、マグマの動きによるもので、噴出されたマグマは火山ガス、溶岩、軽石、火山弾、火山灰などで成り立っています。そのハワイは毎年8センチ程度の速さで日本列島に近づいています。
私たちが生活している静岡県の大地はユーラシアプレートと言い、その下にフィリピン海プレートが潜りこんでいます。その為に100年から150年周期で東海地震・東南海地震・南海地震が殆ど三連動で起きていますが、前回の東海地震が起きてから既に164年が経過しているので、いつ起きてもおかしくないと言われているのです。
東日本大震災を経験したことによって、国も静岡県も東海から九州の日向灘にかけての南海トラフ巨大地震対策を進めています。
(文:静岡県地震防災アドバイザー 郷 隆志)