【アイサポ防災コラム】その33:コロナを撲滅しよう

この1年日本を襲った自然災害のトップは、熊本県を中心に九州や中部地方など各地で発生した7月の集中豪雨で、静岡県の1人を含め86人の死者行方不明者を出した豪雨災害でした。
そして世界中に猛威をふるっている新型コロナウイルスの感染拡大は、静岡県にとっても大災害と言って過言ではありません。
毎月第3土曜日に静岡県地震防災センターで開かれている「ふじのくに防災学講座」で、今月19日に、浜松医科大学医学部の尾島(おしま)俊之教授の講義「新型コロナ時代の健康づくりと災害への備え」を聴講しましたので、その内容からポイントをお伝えします。
去年1年間に日本国内で、感染症で亡くなった人は、肺炎が9万5518人。 インフルエンザ3575人。細菌やノロウイルスによる腸管感染症2267人。結核2087人。そのほか敗血症、ウイルスセス性肝炎が1万9190人でした。合計すると12万2637人で、1日平均336人が亡くなっているそうです。
感染症対策で重要な手洗いですが、例えば約100万個のウイルスを流水で15秒すすぐと100分の1に。石鹸で10秒もみ洗い後、15秒すすぐと1万分の1に。更にもう一度、石鹸で10秒もみ洗い後、15秒すすぐと何と100万分の1になるそうです。
感染症対策には従来からの健康作りも必要です。運動、栄養、社会参加は免疫力向上に重要で、静岡県の調査によると適度な運動、必要な栄養、社会参加している人の死亡率は、全くない人の50%低い結果が出ています。
また寒い季節に多い脳卒中の予防は、減塩や野菜を食べることも必要ですが、血圧を下げる薬を貰っている人は、継続して飲むことが重要で、新型コロナウイルス感染を恐れて通院を控えたり薬を中断したりは、脳卒中発症の危険が大きいと尾島先生は話されていました。
医療崩壊が起きるとコロナ以外の治療も困難になる恐れがあります。
新型コロナウイルス対策の基本は、感染者がいることを前提に、罹らない、拡げないための対策が重要です。
三密を避ける、マスク着用、対面での座り方の注意、消毒、換気を実践しましょう。
今年もアイサポ防災コラムをお読み頂き有り難うございました。
一日も早く、新型コロナウイルス感染拡大が収束し、自然災害の無い年になることを願うばかりです。どうぞ良い年をお迎えください。
(防災アドバイザー 郷 隆志)

最終更新日時:

カテゴリ